「仕事のできる先輩のように自分を律する力が欲しい」
「新しいことに挑戦しようとしても三日坊主で終わってしまう」
「習慣化する力を身につけて、自分を成長させたい」
この記事は「習慣化する力を身につけて自分を変えたい」「三日坊主の自分とおさらばしたい」という悩みを解決する習慣化する力を身につける方法をご紹介する記事です。
この記事でご紹介する内容は以下の3点です。
・「習慣化」を邪魔する脳のメカニズムを知ろう
・「習慣化」するための三つのポイントを知ろう
・ 3日、7日、21日続けることを意識しよう
一流のビジネスパーソンは仕事だけでなく自分自身のコントロールもしっかりできる人間です。例えば朝早く起きて勉強したり、仕事に関するニュースを読んでから会社に行くのが良いということは多くのビジネスパーソンが研修などで学んでいるはずです。
「継続は力なり」と言うように、当たり前のことをコツコツと続けていくことの重要性は誰しもが理解しているはずですが、実際にそれができる人は多くありません。
私は、週に3日は仕事が終わってから30分間ランニングをする習慣を持っています。 多くの人は朝起きてからランニングをしますが、私はランニングの時間にその日の振り返りや次の日のタスク整理を頭の中で行なっています。
夜のランニングがビジネスに良い影響を与えるかどうかは人によって異なりますが、私にとってランニングは1日のクールダウンであり、翌日への準備も兼ねています。ランニングをしてから就寝するので寝つきも良く次の日の朝もスッキリと目覚めることができる良い習慣です。
仕事ができる人に共通しているのは、やろうと決めたことを何年も継続する力です。どんな習慣が自分にとってプラスになるかは人によって異なりますが、まずは決めたことをやるという習慣化の力を身につけることが重要です。
今回の記事では、習慣化を身につけるために必要な基礎知識と、習慣化を身につけるための3つのポイントをご紹介していきたいと思います。
Contents
習慣化を邪魔する脳の構造を知ろう
多くの会社では、新入社員に対して上司や先輩が新聞や業界の情報が載っている雑誌などをを読む習慣を身に付けることを勧めます。 そこで新聞や雑誌を定期購読したものの、忙しくてなかなか読むことができずに解約してしまう。という経験のある方もいるでしょう。
なぜ人は、「やった方が良い」と思っていても習慣にすることができないのでしょうか。これは人の脳のメカニズムに特徴があるからです。このメカニズムを知ることで、習慣化が身につかない原因を理解しましょう。
脳には、現状を維持しようとする機能がある
何か新しいことを始めようとして、一念発起して取り組んでもすぐに辞めてしまうのは、あなたのやる気や意識の問題ではありません。
脳には「ホメオスタシス(恒常性維持機能)」という機能があります。これは環境の変化に対して体を守るために備わった機能の一つです。
例えば、夏や運動した後に汗をかくのは体内の熱を放出して体温を一定に保つためですが、これもホメオスタシスの働きによって行われます。
ホメオスタシスは体の機能を維持するだけでなく、脳の機能を維持する時にも作用します。人間が新しいことに挑戦する時には脳に大きな負担がかかります。するとホメオスタシスが脳を守るために挑戦をやめさせようと作用するのです。
つまり、「新しいことに挑戦させない=脳を守る」というメカニズムが私たちの脳に備わっているということです。
これを最も実感できるのが「早起き」です。脳にとっては寝ている時間が長い方が脳を休ませられます。早く起きるということはそのぶん脳を動かさなければいけなくなるので、少しでも長く眠らせるためにホメオスタシスが作用します。
朝目覚まし時計が鳴って、起きなければいけないとわかっているのに眠気が全然取れないのは、脳が少しでも休みたいと思って抵抗しているからです。結果的に早起きができない人はこの脳の抵抗に負け「あと5分だけ…」と二度寝をしてしまうのです。
従って、ホメオスタシスに負けないことが習慣化を身につけるために重要なポイントとなります。
一度身につけてしまえば、止めることが難しくなる
脳は新しいことを始めることを拒否する傾向にありますが、 一度習慣化してしまうと今後はその習慣を維持する働きを持つようになります。私の場合、今では週3回のランニングをしないと気分が落ち着かなくなります。
これは、脳が「ランニングをしない方が脳にとって負担が掛かる」と判断しているからです。習慣が身についている人は習慣を辞める方が脳にとって負担になるほど、その人にとっては自然な行為にとっています。
脳が新たな挑戦を「これは習慣だ。止めることはよくないことだ」と認識するまで挑戦し続けることも習慣化を身につけるための大きなポイントと言えるでしょう。
習慣化するための3つのポイント
習慣化を身につけるためには脳が「これは習慣だ」と認識するまで続けることが大切だとご紹介致しましたが、習慣化するまでに挫折しないための重要なポイントを3点ご紹介していきます。
今回は、「早起きして仕事の情報収集や資格取得の勉強時間を作りたい」という習慣化を例としてご紹介していきます。
大きな目標を立てない
普段、 朝7時に起きている人が次の日から朝5時に起きるというのは過大な目標です。たとえ次の日に朝5時に起きることができたとしても、それ以降に朝5時に起きるのは多くの困難を伴うでしょう。
早起きをしたい場合、まずは15分早く起きることから始めることが重要です。 時間的な速さではなく、「早く起きる」という習慣を脳に学習させることが重要なポイントです。15分でなくても、5ふんでも10分でも構いません。少しの時間でも「早く起きる」という変化を脳が受け入れるまで持続できる小さな目標から始めることを心がけましょう。
「もう少しやりたい」で留めておく
「早起きして勉強したい」という目標を立てて次の日15分早く起きて勉強したとしましょう。恐らく最初は「10分眠気と戦っていて、5分しか勉強できなかった」「もうちょっと勉強したい」という気持ちになるでしょう。しかし、 まずは起きることができた自分を褒めて 「早く起きる」を習慣化させます。
3日も続けると「もっと勉強したい」という気分が強くなってきます。自分がまだできると思うことを途中でストップすると「もっとできるのに 」「もっとやりたい」という気分になりますが、この行動への飢餓感を持つことが第2のポイントです。
起きてすぐに眠気と戦うことがなくなり、「もっとやりたい」を思えるようになったら時間を15分伸ばしましょう。また15分早く起きるのに最初は眠気と戦うことになりますが、3日経てば「もっとやりたい」という気分になるはずです。そこまで慣れたら更に15分早起きしましょう。
これを繰り返していくうちに、だんだん早起きが習慣化されていきます。1ヶ月も続ければ、目標の朝5時に起きることが苦ではなくなることでしょう。
周囲の人に宣言する
人は、他人に期待されることでやる気やプレッシャーを感じます。自分の目標を人に知ってもらうことで「やっていないと思われるのは嫌だ」という気持ちが湧き「サボりたい」という誘惑に打ち勝つことができるようになります。
早起きを習慣化したいのであれば、相談しやすい上司や先輩に「早起きして勉強する時間を作りたいので、起きた時間を報告させてください」と宣言することをも重要なポイントです。
私も、いきなりランニングをすることが習慣化できたわけではありません。若手のビジネスパーソンだった頃に「運動する習慣を身につけたいです」と上司に相談して、ランニング後にランニングアプリの走行結果を自主的に送信していました。
上司は会社で会うと「昨日走ったのか」「ちゃんと頑張ってるな」と声をかけてくれます。こうした声が「今日ぐらいやらなくても良いか」という自分の甘えを断ち切る原動力になります。
宣言する相手は、特に上司や親しくなりたい人など自分の努力を認めてほしい人に対して行うと効果的です。ぜひ、新しい挑戦は誰かに宣言してから行うようにしましょう。
3日・7日・21日続けることを意識しよう
一説によると、習慣化には21日必要だといわれています。しかし、いきなり21日続けることが大変だと思う人もいるでしょう。
目標を大きくしてはいけないとご紹介しましたが、継続の目標も「まず3日」と考え、3日後には「あと4日」と考えます。こうして1週間続けることができたら「あと7日」と考えると既に2週間経っています。そして最後の「あと7日」が達成できれば、そこから先は意識せずとも自然に行動に移すことができます。
繰り返しになりますが、目標は小分けにして考えるのが大切です。大きな目標を立てるのではなく、目の前の小さな目標をコツコツとこなした結果、本来の目標が達成できるように設定することを心がけましょう。
小さなことから始めて習慣化を身につけましょう
ご紹介したとおり、習慣化のためには脳の「変わることは悪いことだ」と考えるメカニズムを克服する必要があります。そのために小さな目標を立てて少しずつ取り組んでいくことが習慣化のための重要なポイントです。
「大きな目標を立てない」「『もう少しやりたい』でやめる」「周囲の人に宣言する」の三つのポイントを意識して、自分のやりたい習慣に挑戦してみましょう。
仕事ができる人は皆、自分なりの習慣を持っています。習慣を身につける力を持ってあなたも一流のビジネスパーソンの仲間入りを果たしましょう。