- 「世界で最も有名なビジネス書について知りたい」
- 「人を動かすために、どのような原則があるのか興味がある」
- 「80年前から変わらない内容のビジネス書には何が書いてあるのだろう」
世の中には名著と呼ばれる本は数多く存在します。ビジネス界にも多くの名著がありますが、ビジネス本の中で最も有名なのがデール・カーネギーの「人を動かす」です。
この本は1936年に出版されて以来、ほぼ同じ内容で80年以上も愛読されており、世界中のビジネスパーソンに愛読されている不朽の名作です。
「人を動かす」は、なぜそれほどまでに多くのビジネスパーソンに愛読されているのでしょうか。今回の記事では「人を動かす」の内容と著書に記されている主な原則についてご紹介していきましょう。
この記事でご紹介する内容は以下の3点です。
- ・デール・カーネギーの経歴
- ・「人を動かす」に記載されている4つの原則
- ・人を動かすために重要なポイント
Contents
「人を動かす」を執筆するまでの経歴
「自己啓発本の父」とまで言われるデール・カーネギーですが、彼はどのような経験から名著「人を動かす」を執筆するに至ったのでしょうか。まずはその経歴をご紹介します。
夢破れた先で成功を掴む
デール・カーネギーは1888年にアメリカ・ミズーリ州の貧しい農家に生まれます。大学卒業後は雑誌記者や通信機器のセールスマンをしながら役者を目指していました。しかし、役者としての才能が花開くことはなく、YMCA(キリスト教青年会)の夜間学校で弁論術の授業を受け持ったことがカーネギーの人生を大きく左右することになりました。
初めて受け持った講義のテーマは「何が人を怒らせるか」で、講義の中で受講者の態度がどんどん良くなっていくことから「人の気持ちや行動はどのように変化するのだろう?」と興味を持つようになりました。
そこから講義のたびに様々な実験を行い受講生の態度の変化を観察。人々が自信を持って日々を過ごすための話し方や立ち振る舞いを本にまとめ1936年に「人を動かす」として出版しました。
1936年に出版された「人を動かす」は世界的なベストセラーとなり、日本だけでも400万部を販売。カーネギーが1955年に亡くなった後も売れ続け、1982年に改定が加えられる頃には全世界で1500万部が売れ、今でも毎年30万部が売れ続けている不朽の名作となりました。
俳優になりたいというカーネギーの夢は破れましたが、ビジネス講師としては例を見ないほどの成功をおさめ、「自己啓発本の父」と呼ばれることになりました。
人を動かす:コミュニケーション
世界的な名著である「人を動かす」にはどのようなことが書かれているのでしょうか。この章では、著書に書かれている代表的な原則をご紹介していきます。
人を動かす3原則
「人を動かす」の中で最も有名な原則がこの3原則です。
・批判も非難もしない。苦情も言わない
→人間は理解されたい動物であり、他人を批判することで得られるのはマイナスのものばかりである。他人を変えるよりも自分の考え方を変える方が重要である。
・率直で、誠実な評価を与える
→人間は他人から評価されたい。相手に重要感を持たせることで気持ちよく働いてくれるようになる。また、相手の長所を見ることで評価すべきところを見つけることができる。
・強い欲求を起こさせる
→人になにかをして欲しいなら、その人が何を欲しているかを考える。人は自分の問題を解決することに対して強い関心を持っている。
人には「理解されたい」「評価されたい」「自分の欲求を叶えたい」という3つの原則があります。その3つを満たすように自分が動くことで、結果的に相手を動かすことができると説いてます。
カーネギーは「人を動かすためには態度で示すことが大切だ」としています。3つの原則は言葉ではなく態度で示し、本心から自分が相手を理解し、評価し、相手の欲求を叶えようと示すことが大切だと記しました。
人に好かれる6原則
カーネギーは人に好かれるためには次の6つの原則があると説いています。どんな原則があるのかをご紹介していきましょう。
・誠実な関心を寄せる
→人は、自分に関心を寄せてくれる人に関心を寄せる
・笑顔を忘れない
→どんな時でも、笑顔を見せるだけで幸福な気持ちになれる
・名前を覚える
→相手に重要感を持たせる1番の方法が名前を覚えることだ
・聞き手にまわる
→相手はあなたのことより百倍も、自分自身対して興味を持っている。人はみな聞き手を欲しがっているのを理解し、聞き手に回ることだ
・関心のありかを見抜く
→相手がもっとも関心を持っている問題を話題にすると、相手から好意を得ることができる。相手自身のことや、得意にしていることを話させるように仕向けるのだ。
・心からほめる
→心からの称賛は、素直に相手に伝わる
相手に関心を寄せ、相手の関心があるものが何かを見抜くこと。そして名前を覚えて聞き手に回り、適切なタイミングで心から褒めることが好かれるために必要だと説きました。
人を変える9原則
カーネギーは人を変えるためには9の原則に従うと良いとしています。どんな内容が記載されているのかを、順にご紹介していきましょう。
・まずほめる
→ほめられたあとでは、苦言もたいして苦く感じない
・遠まわしに注意を与える
→直接批判されることに強く反発する神経質な人たちはとても効果的
・自分の過ちを話す
→謙虚な態度で、自分もよく失敗をすると前置きをしてから相手の失敗を注意すると、相手はそれほど不愉快な思いをせずにすむ
・命令をしない
→命令を質問のかたちに変えると相手に創造性を発揮させることもある。相手が気づいて自発的に動くような質問を
・顔をつぶさない
→相手が絶対悪いとしても、その顔をつぶすことは相手の自尊心を傷つけるだけに終る。恨みを買うこともあるので、相手の顔を立てることに気を配ろう
・わずかなことでもほめる
→少しでも相手が進歩を示せば心からほめよう。ほめられれば、相手はさらに進歩する。
・期待をかける
→相手に美点を発揮させたければ相手の美点に公然と期待しよう。良い評判を立ててやると、相手はその期待に応えようとするだろう
・激励する
→大いに激励し、相手の能力を信じていると伝えよう。そうすれば相手は意気に感じて努力するはずだ
・喜んで協力させる
→相手が望む役割を与えれば、相手や喜んで協力してくれる
このように、カーネギーは相手の立場を意識して、相手が動きやすいように配慮することが人を変える上で重要だとしています。
スミタイ向上委員長のまとめ
デール・カーネギーは俳優志望であったことから人の動きに興味を持ち、その観察眼がビジネス講師としての才能を開花させました。
彼が発見した原則は、時代が変わってもビジネスや人間関係を良好に保つための本質的な原則ばかりです。
人には心がある以上、認められたり自分の欲求を理解して関心を示してくれる人に好意を寄せます。
人を動かすためには「この人のために頑張りたい」と思わせることが重要で、そのためにはカーネギーの提唱する原則を忠実に守っていくのが最適です。
実際に人に好かれるための6つの原則や、人を動かす9原則を試すと、驚くほど人間関係がスムーズになります。
皆さんもぜひ、カーネギーの原則を試してみてより良い人間関係を築いてください。
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